人間が口から食物を食べて一定の時間が経つと自然と消化され、排泄されるものです。
でも便秘に悩むと「いつまでたっても出てこない!」って悩むことがあると思います。
そんなあなたの身体がどうなっているのかをご紹介したいと思います。
ポイントは便の水分量?
最初に便秘の症状に「硬い便」があると思いますが、するっと出るときの便とは
明らかに水分に違いがあるはずです。
一般的に人間が1日に飲む水分量は1.5リットル以上が望ましいと言われています。
それに唾液や胃液などの消化のための体液が加わることになりますが、
これがなんとペットボトル4本分の2リットルはあると言われています。
さらに膵臓から出る膵液(すいえき)や胆嚢から出る胆汁(たんじゅう)が
1.5リットルもあります。
もはや口から入った食物は液体をたっぷり含んだ状態になり腸へと運ばれてきます。
ジューサーにかかったドロドロ状態の食物は、さらに2リットル以上の腸液が
加わるわけですから、どんなに水分の少ない食物を食べても液体状になっているはずです。
しかもこの水分のほとんどは口から摂ったものではなく、体内から分泌されたもの
なのですから、必要以上に水を摂っても便が柔らかくなることはありません。
食物の排泄までの時間と便の関係
ではその食物はどのくらいの時間で排泄されていくのでしょう?
ザッとですが、口で咀嚼(そしゃく)した食物は食道から胃に入ります。
ここで長いときには4時間くらい強い酸性の消化液にさらされ、次に十二指腸を
通って小腸へと進みます。
6mの小腸では、1m進むのに短くて30分、長くて1時間のスピードで大腸へと流れて
いきますが、ザッと5時間程度はこの小腸に食物留まっていることになります。
2m程度の大腸はさらに時間が長く約10時間かけて排泄するために直腸へ押し
進めていきます。
この腸に滞留している時間に栄養素や水分を吸収するわけですが、一緒に
取りこんだガス(空気)も吸収します。
吸収する時間が短いと下痢をし、長いと便が硬くなり便秘になります。
短い人だと口から摂取して約2時間後に小腸に達し、大腸には摂取してから
5時間後に到達します。
そして大腸に8時間留まっていたとしても、排泄は13時間後となります。
朝食の量を考えると1食ごとに排泄することは難しいでしょうから、1日1回の
排便をしようと思うのであれば朝のトイレは不適格になります。
朝の排便が一番いいのはウソだった?
夕食を19時にとったとすると翌朝6時の排泄時にはまだ11時間しか経っていない
のですから、前日の朝食と昼食分しか排泄できないわけです。
それなのに前日の夕食分は翌朝の6時まで待つことになりますから、摂取してから
35時間後に排泄されることになります。
これでは便秘症じゃない方でも水分が抜けてしまい硬い便なることは
想像できるはずです。ですから睡眠前に排泄できるような習慣をつけることで、
腸内滞留時間を確保することができるようになります。
排便の時間を習慣づけることがカギ
便秘に困っているようであれば、まずは自分の生活時間に置き換えて、
毎日変わらず排泄できる時間帯を決めトイレで過ごすようにします。
次に「食べてすぐに出る」と言うことは滞留時間を知ればあり得ないことは
お分かりだと思います。
食べたことで商会の動きが活発化され、最終的に腸が動き出すことですでに食べていた食物が
肛門に向けて動き出すわけです。
これと同じ方法としては胃のなかに何も入っていない状態で水を飲むことです。
昼食後3時間以上あけてコップ一杯の水を飲み干すと、次第に腸は動きだし
排便に向けて活動しはじめます。
あとは普通に用事を足していれば、決まった時間に便意を催すはずです。
このタイミングで決して我慢することなく排便することを心がければ、あとは
体内から分泌される水分が適度になり、柔らかくスッキリした排泄をすることができるようになります。